夏になると、キャンプや登山などアウトドアで趣味を楽しむ機会が増えます。暑い時期でもコーヒーやお茶を野外で飲みたいという人は多いでしょう。
気軽にお湯を沸かせる「ジェットボイル」をご存知でしょうか。ジェットボイルはアウトドアでお湯を沸かせる定番ギアとしてよく知られています。
ジェットボイルを一つ持っておけば、ちょっとした息抜きや大勢で楽しむ場面で、気軽にティータイムが楽しめます。工夫すれば、調理をすることも可能です。
本記事では、ジェットボイルの概要からおすすめモデル、メリット・デメリットを徹底解説します。最後まで読めば、今すぐジェットボイルを使いたくなるでしょう。
ジェットボイルとは
まずはジェットボイルはどのようなものなのかを説明します。
- アメリカで開発
- 全国のアウトドアショップで販売
- 全部で6種類
ジェットボイルはアメリカで開発され、日本ではモンベルが正規代理店となって販売。2023年5月現在では、全部で6種類あります。
アメリカで開発
ジェットボイルはDwight Aspinwall氏とPerry Dowst氏によって2001年に開発が始まりました。アウトドアで手軽にお湯を沸かせられるように、コンパクトな作りになっています。
全国のアウトドアショップで販売
ジェットボイルは全国のアウトドアショップで販売されています。日本では、モンベルが正規販売代理店となっており、モンベルショップに行けばほぼ確実に手に入れられます。
筆者はジェットボイルフラッシュをAmazonで購入しました。15,000円ぐらいで購入し、現在もときどき使用しています。
全部で6種類
2023年5月現在、ジェットボイルは全部で6種類あります。
- ジェットボイルスタッシュ
- ジェットボイルフラッシュ
- ジェットボイルジップ
- ジェットボイルマイクロモ
- ジェットボイルミニモ
- ジェットボイルスモー
ジェットボイルミニモ以外は、全てお湯を沸かすことに特化したモデルです。ジェットボイルミニモは料理もできるモデルとして販売されています。
後述しますが、沸騰時間や容量、低温耐性など、細かく違いがあります。登山やキャンプをよくする人は複数の種類を所持している印象です。
ジェットボイルの使い方
ジェットボイルの使い方を順番に説明します。
- ガス燃料を用意する
- ジェットボイルに水を入れる
- 点火装置を装着する
- ツマミを開く
- ボタンを押して着火する
- 沸騰するまで待つ
ジェットボイルを使う上で用意すべきものは、ジェットボイルとガス燃料、水の3つです。この3つがあれば、どこでも気軽にお湯を沸かせられます。
使い方は非常に簡単で、水をジェットボイルに入れてガスで火を付けるだけ。最初は少し怖いですが、使っていくうちに手際よくお湯を沸かせられるでしょう。
だいたい2分ほどでお湯が沸き、コーヒーやカフェオレの粉末に注いだり、カップラーメンに注ぐなどして楽しめます。
①ガス燃料を用意する
ジェットボイルを使うには、専用のガス燃料が必要です。モンベルの公式サイトやアウトドアショップ、Amazonなどで手に入ります。100gと230gの2種類から選べます。
※ジェットボイル®には、必ず専用のジェットパワーをご使用ください。
JETPOWER100g – モンベル公式サイト
他社製のガス缶でも火をつけられるものの、専用のガス缶を使うよう商品に記載あり。ガス漏れや不具合の原因となるため、専用のガス缶を用意しましょう。
②ジェットボイルに水を入れる
ジェットボイル本体に水を入れます。ジェットボイルの中でコーヒーやスープを作れますが、使用後の手入れが大変です。お湯を沸かす目的で使用することをおすすめします。
私は500mlのペットボトル天然水を直接注いで使っています。綺麗な水であればなんでもOKです。
③点火装置を装着する
続いて、ガス缶に点火装置を装着します。ガス缶の蓋を外して、点火装置にくっつけてくるくる回すと接続されます。ガス漏れしないよう、最後までしっかりと締めてください。
④ツマミを開く
点火装置と水が入ったジェットボイル本体を接続し、点火装置のつまみを開いてガスを送ります。つまみを指で持ちながら回転させてガスの量を調整します。
最初は軽く開いておいて、着火したあとに調整するのがおすすめです。
⑤ボタンを押して着火する
ガスが出ている状態で点火装置に付いているボタンを押すと、着火します。ボタンは少し硬いので、本体を支えながら押すとうまくいきます。
⑥沸騰するまで待つ
着火してから、だいたい2分ほどでお湯が沸騰します。写真はジェットボイルフラッシュを使用しており、公式サイトでは100秒で沸騰するとあります。
水の量や火力によって差はありますが、コーヒー一杯分の水を沸かす程度なら1分で沸騰するでしょう。最初はあまりの速さに驚くと思います。
おすすめジェットボイル3選
おすすめのジェットボイルを3つ紹介します。
モデル名 | 価格 | おすすめポイント | 沸騰までの時間 |
---|---|---|---|
ジェットボイル スタッシュ | 20,350円 | コンパクトで最軽量 | 約2分30秒(0.5L) |
ジェットボイル フラッシュ | 18,480円 | 最速の沸騰時間 | 約1分40秒(0.5L) |
ジェットボイル ミニモ | 24,200円 | 料理もできる | 約2分20秒(0.5L) |
ジェットボイル スタッシュ
ジェットボイルスタッシュは、ジェットボイルの中でも最軽量のコンパクトなモデルです。わずか200gの重さでコンパクトに収納できるため、持ち運びがとても簡単です。
本体の口が広い設計となっており、コーヒーやスープをそのまま作ることが可能。便利な持ち手が付いているので、お湯を注ぐことも難しくありません。
お湯を気軽に沸かせられる点がポイント。一度に沸かせらる量は少ないですが、一人でひと息つきたいときにおすすめのジェットボイルです。
ジェットボイル フラッシュ
ジェットボイル フラッシュは最短100秒でお湯が沸かせる沸騰速度に優れたジェットボイルです。筆者もアウトドアでコーヒーやカフェオレを飲みたいときに愛用しています。
本体側面に付いている専用インジケーターにより、沸騰したことを外側から確認できます。ちょっとした工夫により、飽きることなく楽しめるのもポイント。
気軽にお湯を沸かせられるジェットボイルの定番モデルです。購入で迷った際は、ジェットボイル フラッシュを買っておけば間違いありません。
ジェットボイル ミニモ
ジェットボイル ミニモは、気軽に調理ができるジェットボイルです。他のジェットボイルと異なり本体の口が広く、調理しやすいことが特徴です。
お湯を沸かすこともできますが、「クッカー」として使えることが最大のポイント。直径12.7cmの本体によって、スープや麺類などを楽しめます。
他のモデルに比べて値段が少し高いため、初心者は別のクッカーを購入した方が経済的。ジェットボイルの魅力を知ってから購入するのがおすすめです。
ジェットボイルのデメリット
ジェットボイルのデメリットは以下のとおりです。
- 価格が高い
- 火傷の危険性がある
- 料理には向いていない
まず、ジェットボイルシリーズは全て1万円以上の価格となっています。お湯を沸かすだけなら、ジェットボイルよりも安い製品はたくさんあります。
使用中は火傷に注意。ジェットボイルの中には、持ち手が小さいものやダイレクトに本体を持つタイプがあるため、手袋をして持つのがおすすめです。
価格が高い
ジェットボイルは全モデルが1万円以上の値段と、かなり高価なキャンプ道具です。お湯を沸かすだけなら、5,000円ほどでバーナーとクッカーを買えば十分だからです。
例えば、SOTOのアミカス クッカーコンボなら、8,000円ほどでバーナーとクッカー2つが付いてきます。お湯を沸かすなら何でもいいという人におすすめです。
もちろん、機能性は抜群なので購入しても後悔することはありません。しかし、価格的には少し手を出しづらい値段と言えます。
火傷の危険性がある
実際に使用してみると分かりますが、一瞬でお湯が沸騰するため火傷に十分注意しなければなりません。特に、持ち手に指を通してお湯を注ぐため、お湯がかかりやすい構造となっています。
筆者も経験しましたが、素手で持ち手を握るとお湯がかかった時に火傷してしまいます。持ち手を握る時は手袋を着用しておきましょう。
料理には向いていない
ジェットボイル スタッシュ以外のモデルは、料理に向いていません。クッカーが縦長なので麺類やスープが作りにくいためです。
さらに、クッカーで料理した後は掃除が面倒です。汚れが付着しやすいため、次回使用するときに匂いや味がお湯に溶け出すことがあります。
ジェットボイルは、お湯を沸かすためのキャンプ道具として利用するのがおすすめです。
ジェットボイルのメリット
ジェットボイルのメリットを紹介します。
- お湯を素早く沸かせられる
- かさばらない
- 片づけが簡単
一番のメリットは、お湯を2分程度の速さで沸かせられること。ちょっとした休憩で温かい飲み物を飲みたいときに、大活躍してくれます。
また、ジェットボイルは本体の中にスタッキング(重ねること)して収納できるので、リュックの中に入れてもかさばりません。常にセットの状態で持ち運ぶことができ、バラバラになることもありません。
最後に、ジェットボイルは片付けが簡単です。本体の中を軽く洗って乾燥しておけば、いつでも清潔な状態で使えます。ただし、水以外のものを使った場合は汚れを取るのが面倒になります。
お湯を素早く沸かせられる
ジェットボイルはお湯を素早く沸騰させられる便利なキャンプ道具です。アウトドアでお茶やコーヒーを飲みたいときに、簡単にお湯を沸かせられます。
筆者も持っているジェットボイルフラッシュなら、最短2分でお湯が沸騰。ガス燃料なので、焚き火やアルコールストーブよりも手間がかかりません。
かさばらない
ジェットボイルは筒状の形をしており、ガスや五徳、点火装置が全て収まる作りになっています。縦長かつコンパクトサイズで、リュックに入れやすいことがポイント。
登山でリュックにたくさん物を入れても、縦長なので後から簡単に詰められます。左右にスペースを作って、ジェットボイルを押し込むと綺麗に入ります。
片づけが簡単
ジェットボイルは片付けが非常に簡単です。着火装置、ガス缶、五徳などは全てジェットボイルの中にまとまるため、散らかることなく片付けができます。
お湯を使い終わったら、中の水分を拭き取り器具を入れるだけ。何も難しいことはありません。
ジェットボイルに関するQ&A
ジェットボイルに関するQ&Aに回答します。
- ジェットボイルを安く買う方法は?
- ジェットボイルに使えるガス缶は?
- 登山でも使用できる?
- 類似品はある?
ジェットボイルはほぼ定価で売られているため、安く買うことはあまり期待できません。ただし、型が古いモデルは少し安い値段で販売されていることがあります。
ジェットボイルに使えるガス缶は、基本的にジェットボイル専用のガス缶のみです。他社製でも使える場合はありますが、もしものことを考えると正しい使い方をした方がよいでしょう。
ジェットボイルは登山に最適なアウトドアギアです。持ち運びが簡単でかさばらないため、多くの登山者に愛用されています。
類似品はありますが、ジェットボイルのような高機能で安定して使える製品は少ないです。アウトドアでお湯を沸かす道具として、ジェットボイルは高い人気があります。
ジェットボイルを安く買う方法は?
ジェットボイルはAmazonやアウトドアショップなどで安く販売されることがあります。大きな割引はされませんが、定価から3,000円近く安い値段で売られていることも。
購入したいモデルの最安値を知りたいなら、最安値.comや価格.comで調べるのが手っ取り早いです。店舗ごとの価格を一覧で見ることができます。
ジェットボイルに使えるガス缶は?
ジェットボイルの燃料として使うガス缶には、ジェットボイル専用のガス缶をおすすめします。ガス缶の商品情報に専用のものを使うよう明記してあります。
他社製のガス缶を使うこともできますが、うまく着火できなかったり製品の故障につながったりするので危険です。少し値段は高くても純正のガス缶を利用しましょう。
登山でも使用できる?
もちろん登山でも使用できます。ジェットボイルは1Lペットボトルぐらいの大きさなので、リュックの中に入れてもスペースをとりません。
よく山の頂上で休憩がてらにジェットボイルを使っている人を見かけます。サッと取り出せてコーヒーやお茶が飲めるのでとても便利です。
キャンプや日常よりも、むしろ登山やハイキングなどのアクティビティを楽しむときにおすすめです。今度登山をするときは、是非持参してみてください。
類似品はある?
類似品はたくさんありますが、ジェットボイルのようにクッカーとバーナー(着火装置)がセットの商品は少ないように感じます。
キャンプや登山では、クッカーとバーナーでお湯を沸かすことが基本です。しかし、ジェットボイルのように、お湯を沸かすことに特化している製品は少なく、少し時間がかかります。
お湯を沸かすだけなら、安い類似品を買うよりもジェットボイルをおすすめします。値段は高いですが、想像以上の満足感を得られるでしょう。
ジェットボイルでお湯を沸かそう
ジェットボイルは、アウトドアでお湯を沸かすために最適な道具です。一度使ってみるとその手軽さに驚くことでしょう。
本記事では3つのジェットボイルを紹介しましたが、他にもいくつか種類があります。まずは3つの中から始めてみて、気に入ったら別のモデルを購入することがおすすめです。
使い方は非常に簡単で製品としての安定性も優れています。値段は少し高いですが、質が高く簡単にお湯を沸かせられる道具を探している人におすすめです。
みなさんもジェットボイルを使ってアウトドアを楽しみましょう。
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