【完全版】ストームクッカーの素材比較|アルミ・ハードアノダイズド・ノンスティック・デュオーサルの違いと選び方

ストームクッカー素材比較 アウトドアギア
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「ストームクッカーって、どれを選べばいいの?」

アルミ、ハードアノダイズド、ノンスティック、デュオーサル…。名前だけでもう混乱しますよね。さらにストームクッカーには合計10種類のモデルがあります。(2025年10月時点)

この記事では10種類のモデルを素材の違いに注目して、実際の使い心地や手入れのしやすさまで徹底比較します。最後まで読めばあなたにぴったりなストームクッカーがきっと見つかるでしょう。

ストームクッカーの基本知識

まずはストームクッカーについて説明します。

  • ストームクッカーとは
  • どのモデルも基本構成は同じ
  • 違いは「鍋・フライパンの素材」

それぞれ見ていきましょう。

ストームクッカーとは

ストームクッカーはスウェーデンのトランギア社が開発するアウトドアクッカーです。1951年に登場して以来、ほぼ形を変えることなく多くのキャンパーに愛されています。

「ストーム」という名前のとおり風を使って調理できる構造で、風が強い日でも安定して使えるのが強み。また、バーナーやソースパン、フライパンなどがセットなので、一台あれば様々なアウトドア料理を楽しめます。

どのモデルも基本構成は同じ

フライパンは焦げつきやすい
フライパン
ソースパン
ウィンドシールド+ゴトク
アルコールストーブ
アルコールバーナー
ハンドル
ストームクッカーL・ウルトラライト
ストームクッカー

ストームクッカーは2025年10月時点では10種類のモデルが販売されています。(ストームクッカー公式サイトよりどのモデルも基本構成は同じで、以下のパーツがセットになっています。

  • アルコールバーナー(ストーブ)
  • ソースパン2つ
  • フライパン
  • ウィンドシールド(風防)
  • ゴトク
  • ハンドル

1台あればすぐにアウトドア料理を楽しめるギアです。

違いは「ソースパン・フライパンの素材」

各モデルの大きな違いは「ソースパン・フライパンの素材」です。ストームクッカーのソースパン・フライパンには以下の素材が使われています。

  • アルミニウム
  • アルミニウム(ハードアノダイズド加工)
  • アルミニウム(黒色塗装)
  • アルミニウム+ステンレス

アルミニウムをベースとしており、加工処理の種類によってモデルが分かれています。

各モデルの紹介

モデル名素材メーカー希望価格
ストームクッカーL・デュオーサル TR-25-21ULD外側/アルミ製 内側/ステンレス製(フライパン・ソースパン)¥22,000(税込)
ストームクッカーS・デュオーサル TR-27-21ULD外側/アルミ製 内側/ステンレス製(フライパン・ソースパン)¥20,350(税込)
ストームクッカーL・ウルトラライト TR-25-3ULフライパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
ソースパン:アルミ製(無垢)
¥18,150(税込)
ストームクッカーS・ウルトラライト TR-27-3ULフライパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
ソースパン:アルミ製(無垢)
¥17,050(税込)
ストームクッカーS・ノンスティック TR-27-5ULフライパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
ソースパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
¥19,250(税込)
ストームクッカーL・ノンスティック TR-25-5ULフライパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
ソースパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
¥20,350(税込)
ストームクッカーL・ULハードアノダイズド TR-25-3HAフライパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
ソースパン:アルミ製(ハードアノダイズド加工済)
¥24,750(税込)
ストームクッカーS・ULハードアノダイズド TR-27-3HAフライパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
ソースパン:アルミ製(ハードアノダイズド加工済)
¥22,550(税込)
ストームクッカーL・ブラックバージョン TR-35-5ULフライパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
ソースパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
¥22,550(税込)
ストームクッカーS・ブラックバージョン TR-37-5ULフライパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
ソースパン:アルミ製(ノンスティック加工済)
¥20,900(税込)

より詳しいスペックは公式サイトをご覧ください。

公式のストームクッカー一覧はこちら

大きく4つのモデルに分けられる

上で紹介した10種類のモデルを素材別に分けると以下のようになります。


素材
モデル名
アルミモデルストームクッカーL・ウルトラライト
ストームクッカーS・ウルトラライト
ハードアノダイズドモデルストームクッカーL・ULハードアノダイズド
ストームクッカーS・ULハードアノダイズド
ノンスティック(フッ素加工)モデルストームクッカーL・ノンスティック
ストームクッカーS・ノンスティック
ストームクッカーL・ブラックバージョン
ストームクッカーS・ブラックバージョン
デュオーサルモデルストームクッカーL・デュオーサル
ストームクッカーS・デュオーサル

ソースパンに無垢のアルミを使っているモデルを「アルミモデル」とし、アルミに各加工処理を加えているモデルでさらに3つに分けました。

アルミモデルの特徴

アルミモデル
  • ストームクッカーL・ウルトラライト
  • ストームクッカーS・ウルトラライト
ストームクッカーL・ウルトラライト
7年以上使っているストームクッカーL・ウルトラライト

アルミモデルの特徴は以下のとおりです。

  • 軽い
  • 熱伝導が良く、素早く調理できる
  • 焦げつきやすく、調理後の洗浄はやや手間
  • 向いている人:軽量重視の登山・ソロキャンパー

それぞれ解説します。

軽い

アルミモデルは全モデルの中で最も軽量なモデルです。以下、サイズ別で全モデルの重さを比較しました。

◼️ Lサイズ

モデル名重さ
ストームクッカーL・ウルトラライト900g
ストームクッカーL・ULハードアノダイズド900g
ストームクッカーL・ノンスティック905g
ストームクッカーL・ブラックバージョン1075g
ストームクッカーL・デュオーサル1130g

◼️ Sサイズ

モデル名重さ
ストームクッカーS・ウルトラライト740g
ストームクッカーS・ULハードアノダイズド740g
ストームクッカーS・ノンスティック745g
ストームクッカーS・ブラックバージョン869g
ストームクッカーS・デュオーサル880g

Lサイズ、SサイズともにULハードアノダイズドと並んで一番軽いことがわかります。

最も重いデュオーサルモデルとは100~200gほどの違いですが、手に持った感覚は結構違います。

ソースパンの熱伝導が良い

ソースパンには無垢(生)のアルミを使っているため、全てのモデルの中で最も熱伝導が良いです。他のモデルは加工処理をしているため熱が少し妨げられますが、無垢のアルミは熱をダイレクトに伝えてくれます。

焦げつきやすく、調理後の洗浄はやや手間

熱伝導が良いということは、裏を返すと焦げつきやすいとも言えます。一度焦げついてしまうと落とすのは結構大変です。

私も7年以上アルミモデルを使用していますが、かなり焦げついてしまっています。使い勝手の良いモデルですが、この点だけ大きなデメリットです。

軽量重視のソロキャンパー向き

軽量さを重視するならアルミモデルが一番おすすめ。一方で焦げ付きやすく汚れやすいため、複数人で使用する場合は汚れが気になる人もいると思います。アルミモデルは「軽量重視のソロキャンパー向き」と言えるでしょう。

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ハードアノダイズドモデル

ハードアノダイズドモデル
  • ストームクッカーL・ULハードアノダイズド
  • ストームクッカーS・ULハードアノダイズド
画像出典:トランギア公式サイト

ハードアノダイズドモデルの特徴は以下のとおりです。

  • 傷がつきにくい
  • ほどよい熱伝導で、料理しやすい
  • 値段も一段上

それぞれ解説します。

傷がつきにくい

ハードアノダイズドモデルは表面をハードアノダイズド(陽極処理)加工しています。この加工によってアルミが腐食しにくくなっており、きれいな状態で使い続けられます。

ほどよい熱伝導で、料理しやすい

ハードアノダイズドモデルは無垢のアルミに比べると若干熱伝導性は劣ります。しかし、ゆっくり均一に熱が伝わるので料理のしやすいモデルです。

値段も一段上

ハードアノダイズド加工をしているため、アルミモデルより値段は高め。今はメーカー価格より値段が安くなっていますが、それでも2万円近くします。

ノンスティック(フッ素加工)モデルの特徴

ノンスティックモデル
  • ストームクッカーL・ノンスティック
  • ストームクッカーS・ノンスティック
  • ストームクッカーL・ブラックバージョン
  • ストームクッカーS・ブラックバージョン
画像出典:トランギア公式サイト

ノンスティック(フッ素加工)モデルの特徴は以下のとおりです。

  • 焦げつかず、洗いやすい
  • 熱伝導はやや遅い
  • コーティングが剥がれるリスク(強火NG)
  • 向いている人:快適さ・手軽さ重視のキャンパー、初心者

それぞれ解説します。

焦げつかず、洗いやすい

ノンスティックモデルはアルミに表面処理を加えているので焦げつきにくいです。無垢のアルミやステンレスは簡単に焦げ付くのですが、ノンスティックモデルはその心配がありません。

もちろん、使い終わった後の手入れも簡単。スポンジを使って簡単に汚れを落とせます。

コーティングが剥がれるリスクあり

ノンスティックモデルの売りであるコーティングですが、気をつけないと剥がれるリスクがあります。一度剥がれとコーディングのメリットが一気に失われてしまうので気をつけましょう。

快適さ・手軽さ重視のキャンパー、初心者におすすめ

ノンスティックモデルは表面処理が一番のメリットなので、快適さや手軽さを重視する人におすすめです。料理をした後の手入れも楽なので、特に初心者は使いやすいでしょう。

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デュオーサルモデルの特徴

デュオーサルモデル
  • ストームクッカーL・デュオーサル
  • ストームクッカーS・デュオーサル
画像出典:トランギア公式サイト

デュオーサルモデルの特徴は以下のとおりです。

  • アルミとステンレスの二層構造
  • 焦げつきにくく、耐久性が高い
  • 向いている人:長期使用・品質重視・調理も楽しみたい層

それぞれ解説します。

アルミとステンレスの二層構造

デュオーサルモデルの素材はアルミとスレンレスの二重構造です。外側にアルミ、内側にステンレスが使われており、高い熱伝導性と頑丈さをもっています。

フライパンは焦げ付きやすいが耐久性は高い

デュオーサルモデルのフライパンは、他のモデルと違ってノンスティック加工が施されていません。そのため焦げ付きやすいのが弱点です。しかし、ステンレス素材で高い耐久性をもつため長く使えます。

焦げ付きや傷などを「味わい」として楽しめる人に向いています。

長期使用・品質重視の人におすすめ

熱伝導性と耐久性のハイブリッドモデルなので、長期使用・品質重視の人におすすめです。使い込んで自分だけのストームクッカーに育てていくことができます。

比較してみた

ここまで解説してきた4つのモデルを3つの項目で比較してみました。

  • 使いやすさ
  • 手入れのしやすさ
  • コスパ
モデル使いやすさ手入れのしやすさコスパ
アルミ
ハードアノダイズド
ノンスティック
デュオーサル

◎・・・とても優れている
◯・・・普通
△・・・いまいち

全体的に見るとハードアノダイズドとノンスティックが高評価です。初心者はハードアノダイズドかノンスティックを選んでおけば間違いないでしょう。

アルミやデュオーサルは玄人向けのモデルだと思っています。特にアルミモデルは値段も安く手を出しやすいのですが、扱いが少し難しいです。私もアルミモデルを持っているのですが、最初の一台はハードアノダイズドかノンスティックが良かったかなと思います。

どれを選ぶべきか?

最後に、どれを選ぶべきか考察してみます。

  • 「軽さ」か「快適さ」か「耐久性」かで選ぶ
  • 登山・ソロ → アルミ
  • ファミリー・調理メイン → ノンスティック
  • 長期使用・品質志向 → デュオーサル

それぞれ見てみましょう。

「軽さ」か「快適さ」か「耐久性」かで選ぶ

モデルを決めるときは何にこだわるかを決めると選びやすいです。

  • 軽さ
  • 快適さ
  • 耐久性

以上3点が主なポイントになるでしょう。

軽さにこだわるなら「ウルトラライト」

快適さにこだわるなら「ハードアノダイズド」「ノンスティック」

耐久性なら「デュオーサル」

といった感じです。

登山・ソロ → アルミ

使用シーンに合わせて選ぶこともあるでしょう。例えば登山やソロキャンプなら、パフォーマンスに優れたアルミモデルがおすすめです。

アルミモデルの「ストームクッカーL ウルトラライト」や「ストームクッカーS ウルトラライト」は見た目汚くなりがちですが、一人なら他の人の目を気にせずガシガシ使えます。

ファミリー・調理メイン → ノンスティック

ファミリーや調理をメインに使用したいなら、ノンスティック素材のモデルがおすすめです。ファミリーで使う分には見た目はもちろん衛生面なども気になると思うので、ノンスティック加工されたモデルで清潔に使うのがいいでしょう。

長期使用・品質志向 → デュオーサル

キャンプ歴が長い人やストームクッカーを長く使いたい人はデュオーサルモデルがおすすめです。「アルミ+ステンレス」という使えば使うほど味が出る素材なので、愛着が湧くこと間違いなし。

素材の違いを理解して自分に合ったストームクッカーを

以上、素材別にストームクッカーの各モデルを比較しました。

ストームクッカーは10種類のモデルが販売されています。(2025年10月時点)どれも基本構成が同じなので違いが分かりづらいですが素材が異なるため意外と使い勝手が異なります。

特に初心者は素材の違いはあまり分からないと思うので、今回の記事を参考にしていただければ嬉しいです。自分に合った最適なストームクッカーを選びましょう。

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